初日。夜ご飯を食べた後、せっかく月もでてきたし、空気が澄んで気持ちがよかったのでお散歩にでました。
空港から市内にくるとき、バスの中からみえた「行天宮」。台湾に来ると、街のあちこちできらびやかな廟を見かけます。廟とは道教のお寺のことで、祭られている神様もその廟によってさまざまなんだそうです。

真ん中の扉は特別な時でないとあかないそうです。左右から出入りする。
夜遅くなのに、人が熱心に祈る信仰の場所でした。御線香の香りがして、静かに祈る人たち。
ここは、結局旅の最後にも、もう一度来ました。きっと昼間は混んでいるのでしょう。夜でも人がたくさんでしたけれど、台北の中でも一番好きな場所だったかもしれません。横浜の中華街にも関帝廟がありますが、このお寺も関羽がまつられています。
初日はとても余裕がなくて、遠くで祈る人たちをながめていただけでした。お祈りの仕方もきっと作法があるだろうし、失礼できないですものね。けれど、みているだけでも気持ちがすっとする場所でした。
観察していたら、奥の関羽にお参りする前にみんな逆側の門に向かっても、御線香をもってお祈りしています。御線香を立てる香炉もあって、いったいなにに向かってお祈りしているんだろうって旅の間ずっと不思議でした。
なんと、門の上にある天にむかってお祈りしているんだそう。門の上には赤い玉があって、天の上にいる神様なんだそうです。後日ガイドさんに、それは太陽のことなんですか?ってきいたらそうっていっていました。多神教の台湾。太陽かあ。なんとなく嬉しい。おてんとさまだもん。
あとは、青い法衣を着た女性が、お線香の煙をかけているのを目にしました。(青い法衣の方はボランティアなんだそうです。)「収驚」というお払いの一種なんだそうです。後日、もう一度行った時に列に並んでみました。他の方を観察していたら、どうも自分の名前を伝えているようです。私の担当はおばあちゃまで、名前を告げると日本人?ってにっこりしてから、もう一度いってねと名前を覚えていました。名前の文字分お祈りするみたい。悲しい歴史ですが、ある年齢よりも上の方は日本語が本当に上手です。
人は何かに驚いたり、強いショックを受けると、魂が抜けてしまうことがあって、魂が抜けたことに気がつかないまま生活をしていると、徐々に体が衰弱してしまうので、この「収驚」を受けて魂を戻す必要があるそうです(台北ナビより)。そうなんだ!知らずに並んでた!
おみくじを熱心にひいているひと、お供えをしている人。
静かな夜。